「ルートレター」の開発画像から読み取る、当初の時代設定と考察

文野亜弥 吉岡栞2016年6月に角川ゲームスから発売されたPS4/PS Vitaソフト「√Letter ルートレター」。15年前に返信が途絶えたペンフレンド「文野亜弥」から届いた消印のない手紙。そこに書かれてあった不穏な内容と彼女の正体を確かめるために、島根県松江市を舞台に繰り広げられるミステリーADVです。最近ではPC版やYahoo!ブラウザ版が展開されたり、次回作の出演女優を決めるオーディションが行われたりと、発売から1年が経過した今でも何かと話題の尽きないゲームになっています。


ADVの面白さを教えてくれたルートレター



私もルートレターを購入してプレイしてみたのですが、期待していた以上に面白かったです。

アドベンチャーというジャンルはこれまでほとんどやったことがないので本来ならスルーしていましたが、登場人物や背景も含めて絵がとても綺麗だったこと、発売前に公開されていたPVに魅せられたこと、いつも同じジャンルのゲームばかり繰り返しやっているので、なにか新しいものを手に取ってみようと思ったことが購入するきっかけへと繋がりました。

33歳という年齢の割には行動がちょっとおかしくて破天荒な本作の主人公、通称マックスこと「中村貴之」の言動に違和感を抱き、そんな彼に振り回されるペンフレンドの同級生を哀れに感じながらも、なかなか先が見えないストーリー展開に次第にハマってしまい、気付いたらいつの間にか自分がマックス自身になってしまっていたかのように、謎の女性、文野亜弥のことをいち早く知りたい一心で一気にプレイしてしまいました。

ルートレターというタイトルからも想像ができるように、ゲーム中の選択肢で物語の結末が分岐する仕組みがあるのですが、なかでもトゥルーエンドを迎えたときの瞬間は何物にも代えがたい喜びと充実した達成感がありましたね。

■当ブログ
>> PS4「√Letter ルートレター」クリア後の感想


今は実況プレイ動画で拝見



ルートレターは昨年プレイしましたが、いまでも偶に実況プレイ動画からゲームを拝見することがあります。

自分がプレイしたゲームの実況動画を観るのって面白いですよね。同じシーンでも人によって反応や行動が異なったり、自分が忘れかけていたシーンを思い返すことができたりと、画面越しながらも感情の共有ができる面白さは実況動画ならではだと思います。

ルートレターの実況動画をいくつか拝見させていただきましたが、そのほとんどの方が島根県に実在する湖の「宍道湖」(しんじこ)などの読めない漢字がある共通点があって、失礼ながら見ていて面白かったです。

まあ私も最初は読むことができなかったんですが、これもご当地物のゲームならではだなと思いました。


マックスの家と思しき部屋から望む新宿の風景



ここから本題に入ります。

ちょっと前の出来事ですが、インターネットでルートレターについて調べ物をしている最中に、あることをきっかけにルートレターのゲーム本編では見ることはなかった、本作の開発中のものと思しき画像を発見しました。

画像が掲載されていたのはゲーム情報サイト「inside」で、ルートレターの制作発表を伝える記事に掲載されていたものです。


ルートレター マックスの部屋 新宿


それがこの画像です。ルートレターは全ルートを攻略し隅から隅までプレイしましたが、ゲーム本編でこの画像を見ることはありませんでした。

部屋からは「東京都庁舎」らしきビルと、大中小の高さの異なる3つのビルが連なる「東京都庁第二本庁舎」らしきビルを窓越しに眺めることができます。このことからこの場所は、「新宿」のどこかであることが読みれます。


当初のマックスは左利きだった!?



部屋のなかには、「ハイド引越センター」という引越し業者の箱が置いてあり、壁には2001年7月のカレンダーがかけられています。そしてその当時を物語るかのようにパソコン用と思われるブラウン管のディスプレイ、キーボードとマウスが置いてあります。

このキーボードとマウスをよく見てみると、キーボードが左利き用のキー配置になっていること、マウスがキーボードの左側に置いてあることから、この部屋の主は左利きであることが読み取れます。

ルートレターの登場人物で東京出身はマックスのみなので、この部屋の主はマックス自身に違いないでしょう。このことからマックスは左利きであることが予想されますが、ゲーム中にマックスの黒いシルエットが文野亜弥に手紙を書いているシーンや、田中耕介のクラス名簿をメモするシーンがありますが、そこでの彼は右手にペンを握っていました。

もしかすると開発当初のマックスは、左利きという設定があったのかもしれないですね。使われなかったこの画像と共に、左利きという設定も消えてしまったのかもしれません。

ちなみにハイド引越センターですが、この“ハイド”とはルートレターの企画と開発を行った株式会社ハイドが由来だと思われます。


実家で荷物を整理するシーンかと思いきや



ルートレターではマックスが設計事務所の仕事を辞めて次の仕事への準備をしている最中に、改築されることになった実家で自室の荷物の整理をするシーンがストーリーの冒頭にありますが、本来ならそこでこの画像が使われる予定だったんじゃないかと、画像に描かれた引っ越し業者の箱を見て思いました。

しかし、カレンダーの日付は2001年7月です。文通をしていたのが1999年(高校3年)の夏なので翌2000年春に高校を卒業、その後大学に4年間通い卒業したのが2004年春、そのまま設計事務所に入社したとして辞めるまでの期間が11年なので、マックスが実家の荷物の整理に帰ってきたのは2015年頃ということになります。(文通をしていたのは15年前という設定なので、もしかすると2014年かもしれません)

この流れに当てはめると、2001年7月のマックスは大学に通っていたということになり、ルートレターでは語られることはなかった期間になってしまいます。

また、製品版のマックスの実家は一軒家のはずですが(改築とあるので)、この画像では窓越しに見える手すりや周囲の建物の高さと比べてみると、マンションもしくはアパートのようにも思えます。

この画像がゲーム本編と共通している部分は「天気」です。主人公のマックスが島根に旅立つ際に、空港に向かうバスの中で都会の風景(新宿パークタワーらしきビル)を眺めるシーンがありますが、そのときの天気はこの画像と同じような曇り空でした。


グーグルマップで似たようなアングルを見つけてみた






グーグルマップを使って、上の画像と同じようなアングルで見えるポイントを探してみました。

しかし、新宿という土地柄ゆえに建物が多いこと、ストリートビューは数メートル単位で画像の場所が移動するので、狙ったアングルを見つけるのはなかなか難しいです。

それでも、「東京都庁舎」と「東京都庁第二本庁舎」が並んで見えるアングルを見つけることができました。マックスが住んでいた家も、きっとこの辺りではないでしょうか?


製品版とは異なる、田中耕介の髪型



ルートレター 田中耕介


この画像もinsideに掲載されていたものです。開発中のゲーム画面なので製品版と異なる部分も多々あります。

ユーザーインターフェースは製品版に近いですが、まず、田中耕介の髪型が違います。七三分けは同じですが、こちらの彼は一昔前のガリ勉君のようにサイドが刈り上げられています。(やっぱりカツラなのかな?)

この画像は、どうやら新聞のTV欄の切り抜きをメガネをかけさせた田中耕介に見せて、「金色ブルース」という番組の再放送があることを知らせるシーン?のようですが、これも製品版だとちょっと違います。

“視力を確かめるために”というマックスの心理は同じに読み取れますが、製品版だと旅館の新聞に掲載されたスキャンダル記事(実際は掲載されてない)を見せるという内容でした。またこの場所は「市役所総合受付」になっていますが、製品版でこれに該当するシーンは「裏口の外」でした。


考察:開発中の時代設定は違っていた?



そしてその中でも目を引いたのが「携帯を見る」という表記です。本来であればメニューに表示されているはずの「スマホ」がなく、開発中の画面ではそれが「携帯を見る」に置き換わっています。

単にスマホのことを携帯と言ってるだけかもしれませんが、もしこれが携帯電話ことガラケーを指していたとするならば、マックスが島根県を疾走することになる2015年頃の時代設定にはちょっと合わないんじゃないかと思います。

もちろんガラケーを使っている人はいますが、マックスくらいの年代だったらガラケーよりもスマホを選ぶでしょう。

でももしこれが2001年だったらどうでしょうか。スマホは当然なく、当時は多くの人々の手に携帯電話が普及してきた時代です。

資料が少ないので私の考察もこれまでですが、カレンダーの日付が2001年であることと「携帯を見る」という表記から、もしかすると開発当初のルートレターは、製品版よりも過去の時代が舞台の2001年になる、そんなルートを歩む予定だったんじゃないかと思いました。

あの窓越しに見える新宿の街並みの画像は、マックスが島根に旅立つ直前のシーンだったのかもしれません。


金の猫のお守りはやっぱり欲しいらしい



ルートレター 田中耕介 金の猫のお守り


さらに開発中の画像からもう1枚。

八重垣神社の境内で出会った、三毛猫のケミカルちゃんが首に付けていたあのお守りが登場しています。田中耕介が金の猫のお守りが欲しいという設定は変わらないようですね。田中耕介の画像はいずれも製品版で言うところの「追求パート」のシーンに該当しているようです。

こうやって眺めてみると、やっぱり製品版のほうが画面がスッキリして見やすいです。少しずつ改良を施してクオリティを高めていくんですね。


余談:【ラジバタ2】ルートレター制作者が語る秘話






FM西東京「ラジバタ2」で放送された、角川ゲームスのゲームディレクター・長谷川仁さんにルートレターの制作裏話を聞いてみよう主旨の放送回です。この映像はラジバタ公式がYouTubeに公開したアーカイブになります。

なんでも同番組のパーソナリティを務める、西村華奈穂さんと中村隆之さんのお二方はルートレターの制作に携わってるんだそうです。

中村隆之さんは、サウンドの収録で実際にゲームに登場する場所に足を運んで音を収録したことを明かしています。また、番組のパーソナリティを務める西村華奈穂さんは、ルートレターに登場する旅館の松江荘の女将「山本春香」と、UFO研究所の「須賀利」の声優を担当している方で、出雲弁の発音の難しさと収録のときの苦労話を語っています。

たしかに旅館の女将さんが時折見せる出雲弁は、傍から見ていてこういう方言があるんだなぁ、なんて関心しながら聞いていました。他にも街で出会う人物や、まるこしのおばちゃんも出雲弁で話していましたね。収録の際には方言指導の先生がいたそうですが、キャストの皆さんは見事に役にハマっていたと思います。

また、ゲーム中には使われなかった、文野亜弥によるバナナの便箋と思しき手紙の音読はファンなら必聴もの。ゲーム本編だとしっとりとしたBGMをバックに手紙が読まれますが、この放送のものだとオルゴールの心地よいBGMとセミの鳴き声をバックに手紙が読まれています。


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